終了済み講義

哲学者たちのワンダーランド

『哲学者たちのワンダーランド』

上野修 著

25年1月27日(月) ~ 25年2月24日(月)

毎週月曜日 20:00 - 21:30

三浦隼暉

講師: 三浦隼暉 (東京大学人文社会系研究科)

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視聴期限:2027年2月24日

全5回講義

参加料金:8800円

最少開講人数:15名

講義概要

★はじめに

The Five Books では、これまで多くの17世紀の哲学者たちに関する書籍、とりわけデカルト、スピノザ、ライプニッツ、マルブランシュのテクストに向き合いながら、それぞれの哲学を紹介してきました。しかし今回は、特定の哲学者にだけ注目するのではなく、17世紀哲学の全体像を捉える試み、いわば〈17世紀哲学入門〉に挑戦してみたいと考えています。17世紀の哲学に初めて触れる方から、すでに勉強を進めている方まで幅広い受講者を対象に、当時の思想の多様性と共通性に迫ります。

★本講義の教科書について

17世紀哲学の全体像を捉えるための教科書としてスピノザ研究者として有名な上野修氏による『哲学者たちのワンダーランド』を使用します。この著作は、デカルト、スピノザ、ホッブズ、ライプニッツといった哲学者たちの群像劇スタイルを採用しながら、それら各哲学の間で、世界や現実の扱いをめぐる共通点や差異を描き出しています。それまで自明だったことがらが崩れ去り「世界の底が抜ける」という時代性とはいかなるものなのか、そして後発のライプニッツはその危機にどのように対処しようとしたのか。本書を通じて、スリリングな17世紀の「ワンダーランド」を覗いてみることにしましょう。

哲学の古典を読むとき、多くの人が「ひとりの哲学者とじっくり向き合う」というイメージを持つかもしれません。ですが、じっさいのところ、その著作を書いた当人は、必ず同時代や過去の哲学者たちとの関係のなかで自らの哲学を考えていたはずです。哲学者同士の交流はもちろんですが、当人たちが自らの哲学を他の哲学との対比のなかで考えていたということが重要なのです。私たちもまた〈学説同士の対比〉を通して、哲学者たちの各学説それ自体をより明確に理解することができるようになるでしょう。

★初学者も歓迎します!

本講義は、すでに17世紀哲学に馴染みのある方はもちろん、初めて哲学書を読まれる方や、この時代の哲学に今まで触れたことのない方にも配慮しながら講義を進めます。講義外の時間でも Slack(オンライン掲示板ツール)での「講師への質問」や「講師からの問いかけ」などを用いつつ、皆さんの読書をできる限りのサポートをいたします。

またリアルタイムでの参加だけでなく、録画での参加も可能です。録画は復習用教材としても活用できるため、ゆっくり時間をかけて理解を深めたい方にも最適です。ぜひお気軽にご参加ください。

★使用テキスト

本講義では上野修『哲学者たちのワンダーランド:デカルト・スピノザ・ホッブズ・ライプニッツ』(NHK出版, 2024)を教科書として用います。同名(副題だけ異なる)著作が、2013年に講談社から刊行されており、すでにお持ちの方は、古い版でご参加いただいても問題ありません。新たなものでは多少の修正や表現の変更が行われているようですが、内容に大きな変更はないとのことですので、どちらの版をご用意いただいても大丈夫です。

各講義の概要

第1回講義:2025年01月27日(月):20:00 - 21:30

講義全体のイントロダクションを行った上で、第1部「デカルト:私はある、私は存在する」を扱います。デカルトは、さまざまな懐疑を通じて、動かし得ない確実性を見出すことを目指していました。デカルトの議論を通して、人間と世界の関係を考えてみましょう。

第2回講義:2025年02月03日(月):20:00 - 21:30

第2部「スピノザ:すべてあるものは神のなかにあり……」を扱います。スピノザの考えるような私たちの「現実」とはいかなるものなのでしょうか。一見異様とも思えるスピノザの世界観を念頭に置きながら、私たちが生きるということはいかなることなのかを考えてみましょう。

第3回講義:2025年02月10日(月):20:00 - 21:30

第3部「ホッブズ:同意しなかった者も、今となっては残りの者に同意しなければならない。さもなければ……」を扱います。国家やルールといったものが約束によって成り立っているとして、そうした「約束」とはいかなる意味を持つのでしょうか。約束の言葉がもつ力について考えてみましょう。

第4回講義:2025年02月17日(月):20:00 - 21:30

第4部「ライプニッツ:世界の理由は隠れている」(第23章まで)を扱います。デカルト、スピノザ、ホッブズが作り出してしまった、人間と世界との間にある断絶に対して、後発のライプニッツはどのように対処するのでしょうか。各個人が持たざるをえない「観点」や「パースペクティヴ」を軸に、人間を再び世界へとつなぎ止めることを考えてみましょう。

第5回講義:2025年02月24日(月):20:00 - 21:30

終章「17世紀は終わらない」を扱いながら、これまでの議論を振り返ります。また皆さんからの質問や論点を事前に受け付けたうえで、それらについて議論しあう時間も作りたいと考えています。17世紀の哲学とは結局どのようなものだったのか、改めて考えてみることにしましょう。

講師からのメッセージ

こんにちは。東京大学大学院で哲学を研究している三浦隼暉(みうらじゅんき)です。これまで、多くの参加者の方々と一緒にデカルトやスピノザ、ライプニッツなどの17世紀哲学の著作や、フーコーやヴェイユなど20世紀哲学の著作などを扱ってきました。

私が目指しているのは「哲学は留保なしに愉しい」と感じてもらえるような講義を作ることです。一緒に哲学書を紐解くことで、そのような愉しさを経験するお手伝いができればと考えています。最後に、私の恩師が残した言葉を送ります。「本は一人で読むものですが、ときには窓を開けて一緒に哲学をしましょう」。

参加にあたってのご案内事項
  1. 各講義は、録画のうえ参加者へ講義後半日後に共有いたしますので、一部講義にご参加が難しい場合もご参加をいただけます。
  2. 録画動画は、講義終了後もご覧いただけます。各講義の録画視聴期間は、本ページ上部に記載しています。
  3. 書籍は、参加者各自でご用意ください。
  4. 講義では、受講者の方に質問や受講者同士の対話を強要することはありません。講義中のご質問は、Zoomのチャットまたは音声で行うことができます。
  5. 参加申込期限は初回講義開講時間までとなります。
  6. 開講3日前20:00の時点で最小決行人数に達していなかった場合は、本講義を中止させていただくことがございます。その場合参加登録をされた皆様へご返金させていただきます。
  7. 開講1週間前に、参加者にはzoomとslackのURLをご共有いたします。それ以降は講義参加へのキャンセルはできませんので、ご了承願います。